リズム感が良くなるには「裏拍」が大事だと言いました。
メトロノームで練習するのもいいんですが、どうせなら楽しく、音楽を聞きながら練習したいですよね。
え~、聞くだけで?
と思ったと思いますが、もちろん、聴いて、体が自然と動くようになればしめたもの。
自分でもやればさらに効果大です。
・・・というか、私はこういう「裏」が大事な音楽が好きになったおかげで裏拍をしっかり意識できるようになったんですよね。
なので、これから挙げる音楽ジャンル、まあ好き嫌いはあると思いますが、聴いて損はないと思います。
以下に、難易度的に低いほうから3つ紹介していきますね。
これはもう誰でも知ってますよね。ジャマイカの陽気な音楽。ん、チャッ、ん、チャッ
と2拍目、4拍目にアクセントが来る独特の、それでいて超シンプルなリズム。
これはもう「チャッ」が裏拍です。
レゲエ業界ではこのリズムを「ワンドロップ※」といいますが、私はこのレゲエに出会い、ハマったおかげで、いつの間にか裏拍に強くなったというか、しっかり裏拍を感じてリズムをキープできるようになりました。
(※ワンドロップは正確にはレゲエで使われるドラム・ビートの一種ですが、日常的にはこの2拍4拍で刻むリズムのことを「ワンドロップ」と呼んでいます)
この「ワンドロップ」は、主にギターやキーボードが刻むので、ホーン自体はあまりやることはないですが、それでもたまにはアドリブ的にホーンセクションで入れたりしますし、これがホントに基本ですから、レゲエをやる者だったら絶対欠かせません。
なので、これに慣れると、もうドラムとかのカウントなしでも、
「チャッ」
と聞こえてきたら、もう裏です。
裏でしか聞こえなくなります(^^;;
あと、もうスタジオでじゃなくても、普段の日常で、例えば車のクラクションがウラで聞こえたり、何かの物音がウラで聞こえたり、
こうなると、ほとんどビョーキじゃないかと思われるかもしれませんが、
自分の動き自体も、歩くリズムがウラだったり、食事の時噛む時もウラだったり、自分では意識してなくても自然とウラが取れちゃうんです(^^;;
おまけにこのレゲエのリズムは、3拍目にさらに大きなアクセントがきまして、
するとこれは半分のテンポで捉えると2拍目ですので、これも裏。
さらにこれに合わせて8分音符の裏をキーボードなどが弾いてたりしますので、これも裏。
もう裏、裏、裏!
本当に裏ばっかり重なってるんです!!
これだけ裏裏裏で攻めてくるリズムですから、裏に慣れないほうがおかしい^^;
まあ、やってるほうはそんな特別「裏」なんて意識してませんが。
レゲエは音楽自体すごくシンプルでわかりやすく親しみやすいですし、なにより取っ付き易い。
日本人がやっても十分サマになりますし、素人がやっても再現性が高いです。
日本のミュージックシーンにも、レゲエ系のアーティスト多いですよね。
湘南乃風、FIRE BALLあたりが最近人気のアーティストでしょうか。
あと知名度はイマイチかもしれませんが、知ってる人は知っているアーティスト。
MoominやRYO the SKYWALKERは友人でもあります。
あ、もうかなり昔の話になりますので忘れてるかもですが、Moominなんかデビュー前に何度ステージを共にしたか・・・^^;
私はバックでTb吹いてましたが、時々彼のコーラスまで取ってましたね。
あ、ちょい自慢入りました。すみません。
あとは、これこそ欠かせないキング。ボブ・マーリー。
彼の曲は、レゲエをよく知らない人でも何かは聴いたことあるでしょう。
「裏」習得への一歩にレゲエ。オススメです(^^♪
2.スカ
スカもジャマイカ発祥の音楽で、まあレゲエと同じく2拍4拍にアクセントが来るので同じようなものなのですが、レゲエのワンドロップほど強烈なビートではありません。
ただすぐわかると思いますが、このワンドロップを単純に速くすると・・・スカになります。
いや、レゲエの成り立ちとしては、このスカが、暑さでだんだん遅くなってレゲエになったともいわれています。(真偽の程は確かでないです)
ノリ方もほぼ同じですが、レゲエよりさらっと流れる印象で、レゲエより親しみやすく感じるでしょう。
レゲエと比較すると、ルーツとしてはこちらスカのほうが古く、元は1950年代のアメリカのR&Bやジャズから来ていると言われています。
管楽器をやっている者からすると、ホーンが入ってる曲が多いので比較的レゲエよりとっつきやすいのではないでしょうか。
JAZZ JAMAICAというバンドがあるくらいですから、特にジャズをやっている人にとっては何の抵抗もなく聴けると思います。
ミュージシャンはそれほど有名ではないか、まったく知られてないかもしれませんが、レベルは高く、そのプレイ内容は大いに参考になると思います。
あとスカは日本でも人気ありますよね。
東京スカパラダイスオーケストラを筆頭に、たくさんのスカバンドがあり、若者にも人気です。
ただ同じスカといっても、若い女の子のバンドに多い縦ノリ系スカになるとまったくの別物になりますのでご注意。
スカの良さとしましては、大勢で気軽に楽しめるということではないでしょうか。
緻密なアンサンブルとか緊張感のあるインタープレイ・・・がないわけではありませんが、スカではそれぞれの間がおおらかな空気で包まれます。
それぞれのパートがピッタリ合ってなくても、多少ミストーンがあったってOK! ソロだってなんとなく合ってればノリが良ければOK!
すべてノープロブレムなんです。
譜面命でカッチリキッチリな人には信じられないかもしれませんね。
まあこういう世界もあるということです。
ジャズの小難しい理論とかもうウンザリ!って方。
スカでスカッと楽しんでみませんか?
3.ジャズ
ジャズのリズムといえば・・・
チーンチッキチーンチッキ・・・といったシンバルレガートとハイハットのリズムに、ボンボンボンとウォーキングベースのランニングでビートが形作られ、これにピアノとかが絡んでスウィングする・・・のが代表的ですね。
これもレゲエほど強烈ではありませんが、やはり2拍目4拍目にアクセントが来ます。
そしてこの2,4を外すとリズムがガタガタになる、というのはどの音楽ジャンルもそうですが、特にジャズの場合、ここを外すとジャズにならないといっていいかもしれません。
ジャズの場合、この2,4は主にドラムのハイハットが担当してます。
いついかなる場面でも、この2,4が鳴ってるので、これを頼りに演奏する人も多いでしょう。
リズムの拍が演奏の途中わからなくなったとしても、この「ウン、チッ、ウン、チッ」を探し出せば元に戻れますしね。
なのでジャズの場合、ハイハットの2,4を聴いとけば自然とうまくいく・・・ほど単純じゃなかったりします^^;
特に日本人って、こういう横ノリ系の音楽って苦手で、
というか、日常的に使ってる言語が日本語だからしょうがないのですが、ジャズをやるなら英語で、それもネイティブに近い英語でないとそれっぽく聞こえません。
これはジャズをやっている人ならわかると思いますが、譜面をそのまま正確に演奏しただけではジャズになりませんよね。
フレーズの吹き方から、タンギング、息遣いから「英語」でやらないとイモっぽいんです。
なので、ジャズの場合はリズム感を良くするために聴くというよりは、ジャズを本格的にやるために徹底的に真似できるくらいまで聴きこむことが大事になってくるでしょうね。
そうやって聴きこんでいけば、自然とリズムもしっかり裏が取れて、カッコいいジャズができるようになっていくはず。
自然とリズム感も良くなっていく・・・はずですが、やっぱそう簡単なことではないのは百も承知。
でも「裏」がしっかり取れるようになり、他の音楽をやる時にも大いに役立ちます。
ジャズってやっぱ難しいっていう印象持ってる方多いと思います。
どうしても敷居が高く感じられてとっつきにくい・・・かもしれませんが、ジャズはそんな上品でもなければ、お高くとまってる音楽でもありません。
もっと気軽に楽しみましょう。
そしてプロみたいにカッコ良くできると、カッコ良いじゃないですか(・∀・)
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てことで、「ウラ」が取れるようになる音楽ジャンルを3つ紹介しましたが、やっぱ聴くだけでは、ちょっと難しいです。
聴いて、好きになって、自分でも楽器でやってみる、歌ってみる・・・と理解も深まるし、上達も早いかと思います。
理屈はわかっても、それを表現する、イメージ通りにできるようになるにはやっぱり練習が必要です。
そのお手本となる演奏をよ~く聴いて、真似して、
楽しみながらがんばりましょう。
何でも、楽しみながらできるといいですよね(^^♪
→ 楽しい!リズム感を鍛えるため普段から意識すべきこと3つ